2016年03月25日

2年間の総括

碧南市芸術文化ホールに館長として携わり、2年が過ぎようとしています。
次の一年に向けて、新たな気持ちで臨めるよう、簡単ではありますが私なりに2年間を総括してみました。

施設管理
これまで永きに渡り市職員が行ってきた施設管理業務が、民間企業による指定管理者に移行した事により利用者が不安が感じないよう、そして不慣れであるが故に業務が滞る事がないよう、利用受付などの管理業務を行ってきました。システムの利用方法やまた条例や規則、関連法とも照らし合わせながら施設を見渡し1年の月日をかけ、施設をよりよくしていく方向性を見極めてきました。利用に支障をきたすことがないよう必要な箇所には修繕を実施し、安全、安心、快適に施設が利用できるようにも努めてきましたが、まだまだ改善していけると思っています。今後は利用者、来場者のみなさまから頂いた意見、要望を反映できるよう施設利用者との意見交換会の実施やご意見箱の内容、対応の公開を行い、より使いやすい施設にしていきます。

主催事業
これまで碧南市芸術文化ホールが主催した事業は芸術性を追求した鑑賞事業が多いように感じていました。芸術性の高い演奏を鑑賞する公演の実施は、室内楽用ホールとして日本屈指のホールと表現してもおかしくはない、素晴らしい響きのホールですからその想い、考えはよく理解できます。碧海エリア、西三河エリアの劇場を見渡すと多目的ホールとして設立された劇場が多く、音楽、特にクラシックに代表される生の演奏を聴くことを目的に設計された劇場やいわゆる「よい音」で演奏を聴ける劇場が少ない。また劇場形式やキャパシティにおいても、シューボックス型のオープン・ステージエンド形式で舞台客席が一体の空間、座席数は450席と多すぎることもない。迫力あるオーケストラの演奏を聴くことは難しいが、独奏、室内楽をゆったりと時を忘れて楽しむことができるなど、音楽特色を持たせている劇場として、広くエリアに影響のある自主公演を行うことは、地域エリアにおいても劇場開館当時は求められていたことかもしれません。しかしながら芸術性の高い公演に主眼を置き過ぎ、自館地域の市民が参加できる事業や次世代の育成を主とした事業が少なかった事、劇場と市民を介したコミュニティを失ってしまったことが、20年後のいま、劇場にはマイナスに働いていたようです。私どもが事業の中で力を入れていることとして「楽しさの創出」、「次世代の育成」があります。劇場が開館した当初、施設案内として作られたパンフレットには「楽しさって、きっと文化なんだ。」の文言が記載されています。その通りだと思います。私どもの事業も文化、芸術が楽しさの上に成り立っているものとし、事業を行っています。次世代の育成については、碧南市をはじめとした子どもたちが文化、芸術を身近に感じることができ、親しみや楽しさを体感できる事業に取り組んでいます。市内小学校への訪問コンサートをはじめ、バックステージツアーでの劇場探検、ピアノの弾き見比べやフルート演奏体験、未就学児が参加、鑑賞可能な事業などに取り組んでいます。子どもの頃から劇場に足を運び、公演を鑑賞する(しなくても劇場に自らの意思で来ることに意味がある)ことで、劇場が市民の財産であることを実感してもらうことができます。2012年に施行された劇場法においても「人々の共感と参加を得ることにより新しい広場として、地域コミュニティの創造と再生を通じて、地域の発展を支える機能も期待されている」とあるように、地域の人々が集う場所に劇場がなりつつあります。私見ですが文化、芸術とは、人々が集うことでコミュニティが生まれ、そのコミュニティが発展していく中で文化(お祭りをはじめとした地域の決め事や神事、催事など)が生まれる。その中から文化を支え、牽引する者が生まれ、芸術と呼ばれる域に達するものもあらわれる。それがきっかけとなり他の地域やコミュニティと繋がり、地域が発展していき文化が醸成されるととらえています。いま、地域や劇場に係る人々の力を劇場や地域コミュニティが求めています。それは単に、劇場側が地域の協力が必要であることにとどまらず、劇場に求められる姿やあり方が変化しているからです。劇場を地域の方々や利用者、来場者の皆さんが共に共有し、活用できる事業、取り組みを進めてまいります。みなさんの参画、ご協力、積極的な参加をお待ちしております。

これまで主催事業や講座に来場してくださったみなさまや、施設を利用していただいている素敵な方々と触れ合うことができました。人と人とが集う施設である事を改めて確認し、人との出会い、出会うことの喜びを感じています。これからも当劇場をよろしくお願いいたします。

最後に
施設へのご意見、ご要望を投函できるご意見箱を受付窓口横に設置しております。
みなさまのご意見、ご要望をお待ちしております。

最後までお読みいただきありがとうございました。
posted by 館長 at 11:53| Comment(0) | 日記